審査でよくある指摘と是正
ISO27001(ISMS)認証の審査(更新審査や維持審査を含む)で「指摘」と呼ばれるものには、主に次の3種類があります。
不適合(重大不適合/軽微な不適合)
規格の要求事項や自社で定めたルールが守られていない、明らかな問題点です。是正が必須で、期限内に「是正処置報告書」の提出が求められます。
- 重大不適合:ISMS全体の仕組みが機能していないと判断されるレベルの問題(例:リスクアセスメントを一度も実施していない)。認証の可否に関わるため、原則として現地での是正確認が必要になることもあります。
- 軽微な不適合:仕組み自体はあるものの、一部の運用が守られていないレベルの問題(例:一部の従業員の教育記録が抜けている)。書面での是正報告で済むことが多いです。
観察事項(Observation)
今すぐ不適合とまでは言えないが、放置すると将来的に不適合につながりかねない気になる点です。対応は義務ではありませんが、次回審査までに改善しておくことが望まれます。
改善の機会(Opportunity for Improvement, OFI)
規格違反ではないものの、より良い運用にするための提案です。対応するかどうかは組織の判断に委ねられます。
指摘を受けた際は、まず「なぜそれが起きたのか」という原因を特定し、その場しのぎの修正(是正)だけでなく、同じ問題が繰り返し起きない仕組みづくり(是正処置)まで行うことが重要とされています。審査員によって指摘の重み付けの感覚に多少の差はありますが、この3分類(不適合/観察事項/改善の機会)自体は審査機関を問わず共通して使われている考え方です。
